大腸憩室症とは?

大腸憩室症は、明らかな原因は不明ですが、腸管内圧が上昇し腹壁の固有筋層が肥厚して、腸管壁の弱点である血管侵入部より大腸粘膜がヘルニア状に壁外に突出したものです。
単発と多発とあります。多発で炎症を伴わないものを憩室症、単発であれ多発であれ、炎症を伴うものを憩室炎としています。

症状

通常、無症状で、注腸バリウム造影・大腸内視鏡検査で偶発的に発見されることが多く、主な症状は合併症を伴い、腹痛・発熱・白血球増多・腫瘤触知・下血(少量~多量)などです。

なりやすい人は?

比較的高齢・肥満・常習便秘の方に多いとされてます。

治療法

無症状憩室症には特に治療を必要としません。下血には、内視鏡を使った止血術が有効です。緊急バリウム注腸も有効です。硫酸バリウムの直接止血作用によるもので、90%の止血効果があります。しかし、再出血することが多く、経過観察の上、再度大量出血する場合には腸切除を行います。